こんばんにちは!モレキレカンです!
EAAにBCAA、HMB、プロテインと筋トレにまつわるサプリは色々とありますが、アルファベットで書かれてもなんだかよくわからない、何にどう効くんだかわからないと悩んでいませんか?
今日はそんなあなたにお届けするいまさら聞けない筋トレサプリ入門編です!なんか最近みんな「いまさら聞けない」って言い過ぎ問題はありますが、一度言ってみたかったので。
大丈夫です。私も少し前まで初心者でしたから!まだ初心者だろと言う声も聞こえてきますが、初心者だからこそ分かる初心者の気持ちに寄り添った初心者のための初心者サプリ入門編です!(くどい)
ざっくりずばーっとプロテイン⇒EAA⇒BCAA⇒HMBをご説明していきます!
この記事を読んでいただければ、じゃあこのサプリにしてみよっかなと選んで頂けること請け合いです!
まずは前編としてプロテイン⇒EAAまでをご説明していきます。
実はとっても似てる プロテイン、EAA、BCAA、HMBって何? 前編【筋トレサプリ入門】
まずはこの図をちらっと見て下さい。 ちらっとですよ。ちらっと。
はい。ありがとうございます。よくわからないですよね。この記事の前編後編を読み終わった後にはこの図のことがずっとよく分かるようになりますよ!
まずはこの疑問から進めていきましょう。プロテインは英語で書くとprotein。訳すとたんぱく質です。そうなんです。プロテインとはたんぱく質なんですよ。怪しい粉だと思っていませんでしたか!?怪しくありませんよー。たんぱく質ですから。
そしてどんな物からたんぱく質を抽出したものかで名前が変わってきます。一番売れているプロテインの種類はホエイプロテインというものですが、これは牛乳から抽出されたものです。そしてたんぱく質だけを抽出するのは難しかったりするので、乳糖なども一緒に含まれています。どれくらいたんぱく質だけを抽出できているかで、プロテインの中でも値段が違うものが存在していたりもします。
ではなんでみんなたんぱく質のことをプロテインと呼ぶんでしょうか。それはきっとかっこいいからですよ(暴論)。
たとえば「今日さー、ちょっとカーボハイドレート多めにしといたわ」って言うと何か凄そうですよね。でもカーボハイドレート=carbohydrate=炭水化物ですから!「おにぎり多めに食べといたわ」⇒「カーボハイドレート多めにしといた」どっちがかっこいいですか。商品を販売する時にどちらの方が売れそうですか。○○カーボハイドレートと書いてある商品の方がなんか何かに効きそうですよね。そういうことです。
プロテイン=たんぱく質ということが分かって頂けたところで、ではたんぱく質というのはなんでしょうか。たんぱく質というのはアミノ酸が集まって作られたものです。いろんなアミノ酸が集合してたんぱく質を作っています。口から肉やプロテインといったたんぱく質を摂取すると、胃から十二指腸にかけて消化され小腸から吸収されます。吸収されるまでには単体~3個繋がりくらいのアミノ酸にまで分解されています。そして吸収された後に体の中でもう一度たんぱく質になり、そして我々の目的である筋肉を構成していくということになります。
わざわざ分解して取り込んでもう一度体の中で組み替えるというのは一見すると、効率が悪いように感じると思いますが、実はいろいろとメリットがあります。食べ物を分解することで要るものと要らないものを分けて、毒になりそうなものは最初から取り込まないことができます。ほとんどのそのまま利用することができない形の他の動物のたんぱく質でも、アミノ酸まで分解することで自由に利用することができるようになります。自分に合うたんぱく質を探し出して食べなければいけないことの方が、効率が悪そうですよね。
たんぱく質は1日にどのくらいの量を摂取するのが良いと言われているのでしょうか。厚労省が示している推奨量を見てみましょう。以下のリンクから原文に飛べます。
男性推奨量 (g/日) |
女性推奨量 (g/日) |
|
1~2歳 |
20 |
20 |
3~5歳 |
25 |
25 |
6~7歳 |
35 |
30 |
8~9歳 |
40 |
40 |
10~11歳 |
50 |
50 |
12~14歳 |
60 |
55 |
15~17歳 |
65 |
55 |
18~70歳以上 |
60 |
50 |
ここで面白いのは成人以降でたんぱく質の推奨量が全く減らないということです。高齢者と呼ばれる年代に入ってもたんぱく質をしっかり摂取するよう推奨されています。
97歳になられた瀬戸内寂聴さんも毎日のようにお肉を摂っておられ、それが健康の秘訣じゃないかと言われていたりしますが、一理あるかもしれません。ただお年を召されても肉を食いまくるというのはほんの一部の方だと思います。年を重ねて肉や魚をしっかり食べるのが大変になってくる方がほとんどだと思います。そんな方でもきっとプロテインであれば手軽にたんぱく質を補助できる可能性があると思います。様々なフレーバーも出てきていますので、年齢層が高い方にも浸透すると健康寿命が延びる可能性を夢想してしまいます。
トレーニングをされる方は1~2g/kg/日くらいのたんぱく質量をお勧めされることがありますが、腎臓や肝臓に負担がかかる可能性があるので病気をお持ちの方は気をつけてください。
ところで、「良質な」たんぱく質とよく筋トレをする方なんかは言ったりしますが、何を持って良質と言っているのでしょうか。謎ですよね。一口にたんぱく質といっても、その構成成分であるアミノ酸の種類や量、体の中での利用率など様々に差があります。そのあたりを加味して良質か否かは差別化されています。そのため「体が必要とするアミノ酸が多く含まれていて吸収されやすいもの」が良質なたんぱく質と呼ばれるものです。
さて、プロテイン=たんぱく質=アミノ酸の集合体ということが分かって頂けたところで、ここからのお話は全てアミノ酸単体についてのお話になっていきます。
EAAというのも最近はやりのサプリメントですよね。EAAを飲むと筋肥大が効率的に行えると言われていたりしますが、一体何者なんでしょうか。EAAというのはEssential amino acidの略で、そのまま訳して必須アミノ酸と呼ばれるものです。アミノ酸とはたんぱく質を分解したものでしたね。アミノ酸は体の中でたんぱく質になり、筋肉を構成する訳ですから、単純に言ってみるとアミノ酸は筋肉の原料と言えると思います。そしてそのアミノ酸は非必須アミノ酸と必須アミノ酸に分けられています。アミノ酸の前に必須か非必須なのかという言葉が書いてあります。必須というのはどういうことかというと、アミノ酸の中には体内にあるもので作り出せるものと、体内にあるもので作れないから外から摂取する事が必須なアミノ酸(=必須アミノ酸)があります。外から摂取することが必須なアミノ酸をいかにしっかり摂るかというのが体にとって重要です。そうすればあとは体の中で他のアミノ酸(非必須アミノ酸)は作り出せるからです。
上の図の赤で囲われた中に含まれる9種類が必須アミノ酸と呼ばれる者たちです。ロイシン、イソロイシン、バリン、フェニルアラニン、メチオニン、リジン、スレオニン、トリプトファン、ヒスチジンとカタカナだらけですが、名前までは覚える必要はありません。アミノ酸ひとつずつに役割があるのですが、それはいずれ おいおい いつの日か知っていくことで全く問題ありません。
桶の理論ってなに?
「桶の理論」と呼ばれる考え方が、必須アミノ酸とそれを用いてどのくらいたんぱく質が作れるかということを理解するのに役立ちます。
「桶の理論」の考え方では、必須アミノ酸ひとつひとつを桶の外側を構成する木に見立てています。足りない必須アミノ酸の部分は短い木になってしまいます。すると中に入っているものが一番短い木の高さまでこぼれ落ちてしまいますよね。この液体にあたるのがどれだけたんぱく質を合成できるかという能力(たんぱく質合成能)になります。なので一番短い木、すなわち一番足りない必須アミノ酸に合わせてたんぱく質合成能が下がってしまうことになります。
「必須アミノ酸の中で一番足りないものが、どれだけたんぱく質を合成できるか(タンパク質合成能)を決定する」ので、9種類の必須アミノ酸全てが十分量摂取できるというのは重要なことになります。
ではどのくらいの量の必須アミノ酸が1日の十分量なのでしょうか。これは各々のアミノ酸によって差があります。
成人での必要量について2007年にFAO/WHO/UNUが定めた以下の指標があります。
※ FAO(国連食糧農業機関 Food and Agriculture Organization of the United Nations)
WHO(世界保健機関 World Health Organization)
UNU(国際連合大学 United Nations University)
この時のレポートは「Protein and Amino Acid requirements in human nutrition」という題で以下のリンクに無料公開されています。アミノ酸ひとつずつに項目があったりしてなかなか面白そうなので、拙い和訳ですがいずれこちらのブログでも紹介していきます。↓
https://apps.who.int/iris/bitstream/handle/10665/43411/WHO_TRS_935_eng.pdf?sequence=1&isAllowed=y
成人の必須アミノ酸必要量(mg/kg/日) |
50kgの成人が1日に必要な必須アミノ酸量(mg) |
IMPACT EAA9g中の必須アミノ酸量(mg) |
|
イソロイシン |
20 |
1000 |
750 |
ロイシン |
39 |
1950 |
3000 |
バリン |
26 |
1300 |
750 |
リジン |
30 |
1500 |
920 |
15 |
750 |
220 |
|
15 |
750 |
730 |
|
4 |
200 |
230 |
|
10 |
500 |
200 |
|
25 |
1250 |
360 |
|
必須アミノ酸合計 |
184 |
9200 |
7160 |
ただしこれは筋トレを始めとしたトレーニングを行っている人向けの数値ではありません。もう少し多めに摂るようにした方が良いでしょう。特に激しいトレーニングを行っている人では15g摂る方がよいと勧めている方もいるくらいなので、一般的なトレーニングを行っている方では9g~15gの間くらいがよいのではないでしょうか。
ちなみに必須アミノ酸の中でもロイシンは筋疲労の回復や、筋肉の分解抑制に働くという考えもあるため、IMPACT EAAにロイシンが一般的な割合よりも多めに入っていることをメリットと考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。私も継続的に摂取していますし、おすすめです。味やにおいにびっくりされる方もいらっしゃるかもしれません。EAAは効果的にはプロテインの次に安心して勧められるサプリメントかなと思います。味に目をつむり、ココア味やチョコ味のプロテインに混ぜて飲むのがおすすめです。
例えばホエイプロテインも摂取している場合にはその中にも必須アミノ酸は含まれています。私が今飲んでいるChoice社のホエイプロテインの場合は以下の量の必須アミノ酸量が含まれています。
Choiceホエイプロテイン 100g中のEAA(mg) |
Choiceホエイプロテイン 1食(21.57g)中のEAA(mg) |
|
イソロイシン |
7000 |
1509.9 |
ロイシン |
11400 |
2458.98 |
バリン |
6400 |
1380.4 |
リジン |
9400 |
2027.58 |
2600 |
560.82 |
|
7400 |
1596.18 |
|
2100 |
452.97 |
|
2000 |
431.4 |
|
3500 |
754.95 | |
必須アミノ酸合計 |
51800 |
11173.18 |
私はこのプロテインを1日2杯飲んでいるので20g以上のEAAをプロテインから摂取しています。そうすることでメチオニンやフェニルアラニンというIMPACT EAAで不足しそうな(=たんぱく質合成能を下げそうな)アミノ酸も補給することが出来ています。ホエイプロテインで含まれるアミノ酸まで公表しているメーカーは少ないと思いますのでありがたいですね。
前編まとめ
簡単にまとめると2行で終わります。それだけ覚えていただければ何も言う必要がないくらいです。ややこしいですもんね。なんか難しいことは良く分からないけど効率よく筋力アップしたいわ派のあなたも今日の記事を読んで頂けたことで、一通り必要な知識には触れていただけたと思います。
また後編ではさらに謎が深いBCAA、HMBについてやっていきますので、「今さら聞けない筋トレサプリ入門シリーズ」またよろしくお願いします!